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主なプロジェクト

リコンフィギャラブルコンピューティング

プログラマブルデバイス上にアプリケーションをハードウェア化してダイレクトにマッピングすることにより高効率化する新しいコンピューティングパラダイムです.アーキテクチャとアプリケーションの関係の最適化を図ります.また,動的再構成プロセッサやGPUなどのさまざまな並列アーキテクチャについても研究しています.

FPGAを用いたストリーム型リアルタイム画像処理

画像データを外部メモリに蓄えず,FPGAに入力されるデータの流れに沿ってストリーム的な深いパイプライン構造によってコンパクトかつ低電力なアーキテクチャの実現を研究しています.画像からの幾何学的特徴の抽出からCNNベースの物体認識,オプティカルフローを用いた振動情報抽出,超解像,HDR合成など多くの実装を発表しています.

リコンフィギャラブルコンピューティングの応用研究

学内外の組織や企業と共同で,リコンフィギャラブルコンピューティングが得意とする処理を応用したシステムの開発に取り組んでいます.たとえば,長崎大学病院や中央大学とは眼科手術における振戦抑制や,外科手術における内視鏡の自動制御システムについて共同研究を行っています.また,工事現場などにおける交通誘導の自動化を目標とした低電力画像処理システムの共同研究も行なっています.

FPGAアクセラレータにおける高位合成向け設計空間探索

FPGAは低電力な汎用計算用アクセラレータとしても注目されていますが,プログラミングが難しいという問題がありました.この開発生産性の問題を解決する手段として高位合成が有力ですが,それでも広大な設計空間の中から最適なアーキテクチャを見つけ出すことは容易ではありません.我々は科学技術計算の代表例のひとつであるステンシル計算に着目し,FPGAアクセラレータのアーキテクチャをモデル化し,性能や資源使用料を実装前に見積もる手法を提案しています.また,設計パラメータと消費電力との関係についても研究しています.

FPGAクラスタ

理化学研究所に設置されている富岳のようなスーパーコンピュータも電力の問題は深刻です.複数の大規模FPGAから構成されるFPGAクラスタの試験機を富岳に接続し,ストリーム処理的な発想でアルゴリズムを高効率実装する研究を理化学研究所と共同で実施しています.

FPGA回路の機能安全

FPGAはその応用分野がますます広がっており,自動運転や産業用インフラなど高い機能安全性が求められるシステムでも使用されつつあります.そのようなシステムではたとえ故障が生じてもシステムが止まらないように回路の冗長設計が必須ですが,FPGAの構造や動作原理を活かした機能安全性の高い回路設計手法について研究しています.

FPGAを用いたエネルギー変換制御方式の検討

IT機器のエネルギー効率を考えるとき,電源の高効率かも重要なポイントです.ディジタル制御方式のDC-DCコンバータにFPGAを用いることで,よりインテリジェントな制御を実現することを目指しています.また,FPGAに備わっているシリアル通信用インタフェースを応用することで制御の時間分解能を向上する手法を提案しています.JAXAとの共同研究による人工衛星用電源の研究やNEDOグリーンITプロジェクトの一翼も担っていました.

楕円曲線暗号処理向けソフトコアプロセッサ

楕円曲線暗号処理は新しい公開鍵暗号として着目され理論的な研究が急速に親展していますが,その基礎となる有限体演算は必ずしも既存のプロセッサ向きではありません.我々は拡大体の還元処理の複雑度が基底となる規約多項式の形とプロセッサのワード幅との関係に大きく影響されることに着目し,ワード幅がカスタマイズ可能な有限体演算用のアクセラレータを備えたソフトコアプロセッサアーキテクチャを提案し,楕円曲線暗号処理の柔軟性と効率性の両立を目指しています.

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